AIR CONDITIONER  ELECTRIC WIRE

■消音ダクト型エアコン

当スタジオを練習でご利用になられるお客様にはほとんど関係がないのですが、レコーディングをする場合に備えて消音ダクト型のエアコンにしました。
実は当スタジオで一番お金がかかっている部分です。

エアコンを直接壁や天井に取り付けずに別な場所に取り付けて、そこから消音ダクトを通して空気をやり取りする方式。消音ダクトを通っていく間にエアコンの音は小さくなるので非常に静かなのが特徴です。1時間数万円はするプロ用のレコーディング専用スタジオ以外ではほとんど採用されていない方式です。特に関西で採用しているスタジオは数える程しかないと思います。

■フジクラ CVS-5.5(写真上)

ドラムなどを除きスタジオの機材はほとんどが電気を利用して音を出しております。実は電源の質が機材の音に大きく影響します。当スタジオでは壁の中を通る電線にCV-S線を使っております。CV-S線の特徴は電線には珍しく銅箔のシールドが使われている点にあります。シールドがあることで明らかにノイズが減り静けさが増します。さらに5.5スケアと一般の電線よりもかなり太いことで音やせがなくパワフルな音がします。

下のグレーのケーブルが一般に使われているVVFケーブルです。
PA機材は1ブレーカー1コンセント。レコーディング機材は1ブレーカーに1台だけしか機材をつながないという贅沢な使い方をしています。 
  TRANSFORMER

■ユニオン電機 NZ-L

ユニオン電機のノイズゼロトランス。200Vを230Vに昇圧するために使用。電圧をアップさせるためだけではなくノイズをぐっと減らす効果がある(メーカーの測定データを見てももの凄くノイズが減っている)。1500VAのノイズゼロトランスを録音用のMac miniに、750VAのノイズゼロトランスをオーディオインターフェースのApollo X16に使用。

■ユニオン電機 MNR

ユニオン電機のノイズゼロトランス。100Vを115Vに昇圧するために使用。電圧をアップさせるためだけではなくノイズをぐっと減らす効果がある(メーカーの測定データを見てももの凄くノイズが減っている)。300VAのノイズゼロトランス4台を真空管コンデンサーマイクの電源に使用。
  RECEPTACLE

■オヤイデ SWO-XXX

リン脱酸銅に24金メッキとパラジウムメッキ。

艶と気品のあるゴージャスな音。
■オヤイデ SWO-XXX ULTIMO

SWO-XXXの進化版。リン脱酸銅に24金メッキとパラジウムメッキは同じ。プラグの締め付けが強くなり、5.5スケアのケーブルまで使えるようになった。音は以前の艶と気品に力強さが加わった。

■オヤイデ R0

ベリリウム銅無メッキ。

他のコンセントでは聞こえない細かい音までも聞こえる抜群の解像度。低音が非常に締まっているので高音がきつく感じる。
250時間以上エージングした後では低音が出過ぎて高音がマイルドに感じる位になった。こんなにエージングで音の変わるコンセントは初めて。
■レビトン 5362IGR

真鍮無メッキ。

筋肉もりもりで元気いっぱいの音。

■アメリカン電機 7110GD

リン脱酸銅無メッキ。

オヤイデSWO-XXの元になったモデル。癖のない素直な音。

■アメリカン電機 7210GD

リン脱酸銅無メッキ。

7110GDの20Aバージョン。一番の違いはこちらの方が太いケーブルが使えること。5.5スケアのケーブルを使うならこちら。やはり癖のない素直な音。
 POWER CORD

■フジクラ CVS-5.5
(オヤイデP-046+C-046)

リン青銅電極+金メッキ+パラジウムメッキ。
当スタジオ採用の組み合わせ。当スタジオの壁コンセントもリン青銅+金メッキ+パラジウムメッキなので相性がよいのは当然か。驚くほどリアル。目の前で本物の楽器が鳴っているかのようだ。唯一低音に余分な響きが付かずに引き締まっているのはこのプラグだけ。

■フジクラ CVS-5.5
(オヤイデP-037+C-037)

リン青銅電極+銀メッキ+ロジウムメッキ。
響きが多くぼんやりとした音。高音はシャカシャカとにぎやか。中域は奥に引っ込んで低音は柔らかい。

■フジクラ CVS-5.5
(オヤイデP029+C029)

真鍮無メッキ電極。
真鍮無メッキはロジウムメッキのような変な響きが付かず自然で素直な音なのだが、伸びが不足してつまったような高音が欠点。

■フジクラ CVS-5.5
(オヤイデP-004+C-004)

ベリリウム銅電極+プラチナメッキ+パラジウムメッキ。
非常にきつい高音が特徴。この音を聞いて高音がもの凄く伸びていると感じる人もいるかもしれないが、原音にない余分な高音の響きを付け足しているため不自然で人工的な音がする。

■フジクラ CVS-5.5
(フルテックFI-11MG+FI-11G)

リン青銅電極+金メッキ。
高級感漂う上品な音。当スタジオで採用したオヤイデの046と比べて上下左右ともレンジは広いのだが、表面だけ広がって中身が詰まっていない感じ。

■フジクラ CVS-5.5
(フルテックFI-15MER+FI-15MR)

純銅電極+ロジウムメッキ。
テスト用に無理矢理作ったがCVS-5.5ケーブルは太すぎて入らない。圧着端子を使ってしまったので、もはや比較するレベルにはないがロジウムメッキの特徴であるキンキンしたきつい高音はしっかり残っている。

■オヤイデ EE/FS-2.6

PCOCC-Aの太さ2.6mmの単線を使用した壁内配線用ケーブル。しかし使ってみてなぜ壁内配線用なのか理解できました。2.6mm単線のあまりの堅さに何度も抜き差しするうちに端子の部品が耐えられなくなり破損してケーブルが外れてしまいました。もしどうしても使いたい人は全く抜き差ししない部分以外は使わないようにしましょう。危険です。

長所=抜群にクリアーな高音と怒濤のような低音。

短所=オヤイデのPCOOC-Aに共通するひんやりと冷たい音と量は多いが柔らかく締まりに欠ける低音。どの音楽を聴いてもたっぷり付いてくる独特の響き。

■オヤイデ TUNAMI

EE/FS-2.6と同じくPCOCC-Aを使用した電源用ケーブル。EE/FS-2.6とは太さも3芯という点でも同じだがこちらはより線。

長所=抜群にクリアーな高音と怒濤のような低音。

短所=オヤイデのPCOOC-Aに共通するひんやりと冷たい音と量は多いが柔らかく締まりに欠ける低音。どの音楽を聴いてもたっぷり付いてくる独特の響き。

EE/FS-2.6と同じ環境で比較したことが無いので違いは分からないが同じ傾向の音であることには違いない。

■オヤイデ TUNAMI NIGO

TUNAMIの2芯バージョン。

長所=抜群にクリアーな高音と怒濤のような低音。

短所=オヤイデのPCOOC-Aに共通するひんやりと冷たい音と量は多いが柔らかく締まりに欠ける低音。どの音楽を聴いてもたっぷり付いてくる独特の響き。

TUNAMIと比べると当然音は似ているがNIGOの方がより響きが多く音も柔らかい。

■ワイヤーワールド ELP3

定価で10万円近い高価なケーブル。

長所=ゆったりした大河のような低音。明るいが品の良い高音。

短所=オヤイデのEE/FS-2.6やTUNAMIやTUNAMI NIGOといったPCOCC-Aのケーブルと比べて不足するクリアーさ。特別高くはない解像度。

■オヤイデ L/i50

オヤイデ製では一番安い電源ケーブル。

長所=レンジも広くとても自然で暖かい音。

短所=あまりないのだが、敢えて挙げると積極性に欠けるのとカラフルさが多少足りないくらい。

特別高解像度だとか特別クリアーだとか言うわけではないのですが、ともかく聞いていてほっと出来る電源ケーブル。

■オヤイデ L/i50 OFC

L/i50の上位バージョン。

長所=L/i50に欠けていたカラフルさも持ち合わせたとても自然で暖かい音。

短所=ほとんどない。L/i50より音が明るくカラフルになった代わりに低音が軽くなった感じがしないでもない。

■シナジスティック・リサーチ
A/Cマスターカプラー


堅くて取り回しには苦労します。

長所=デジタル機器で発揮される充実した低音とクリアーな音。余計な響きが少なく素直で抜けの良い音。

短所=アナログ機材に接続した場合に感じる輪郭だけで中身のない低音と詰まったような高音。

■MIT Z-CORD

ケーブルにノイズを軽減するというフィルタリング・モジュール(写真の円筒形のもの)を装着した電源ケーブル。

長所=どこにも強調した部分がないフラットな癖のなさ。

短所=欠点というほど悪いところはない代わりにとりわけ優れている点もない平坦で躍動感のない音。

■ベルデン PS1760

長所=キーボードやギターアンプ・ベースアンプなど楽器類との抜群に良い相性。明るくガッツがあり前に出てくる音。

短所=幅広いレンジが必要なパワーアンプやDAコンバーターなどオーディオ系には低音の弱さとハイ上がりが気になる。

すでに販売は終了。

■ベルデン 19364

長所=楽器類に抜群の相性を発揮する明るく抜けの良い音。楽器類にはフジクラよりこのケーブルの方が合います。

短所=幅広いレンジが必要なパワーアンプやDAコンバーターなどオーディオ系には低音の弱さとハイ上がりが気になる。

ベルデンPS1760が完成品こちらは自作用切り売りケーブル。

■LAVA CALDERA

ついに出会ってしまった。パーフェクトな楽器用電源ケーブル。ラヴァがベルデンに特注して作った電源ケーブル。ベルデン19364と同じ構造ですがメッキ線になっているのと太い線になっている点が違います。

長所=基本的にベルデン19364とよく似た音でぐんぐん前に出てくる音です。ベルデン19364の音が細くハイ上がりに聞こえてしまうほどパワフルで太くそれでいて高音まで見事に伸びきった文句のつけようがない音です。

短所=音に欠点は無い。ただし価格がベルデン19364の倍以上する。

■ベルデン 83803

外径は細いが中のケーブルは太いテフロン絶縁の電源ケーブル。むちゃくちゃ硬くて柔軟性に欠けるので一度挿したら動かさない機材向き。そもそも電源ケーブル用に開発されたケーブルではないらしい。ただしオーディオマニアの間では電源ケーブルとして有名。

長所=ともかくクリアー。オヤイデのTUNAMIも凄くクリアーなのだが、TUNAMIが響きが多いのに対して全く余計な響きというものが付かない。

短所=引き締まった低音なので怒濤の低音を求める人には向かないかも。
日本で売っている店がなくなった。しかし、個人輸入してでも欲しい逸品。
 MICROPHONE CABLE

■ベルデン 8412 銀メッキプラグ
(スポット溶接バージョン)

スポット溶接は半田付けや一般的な溶接棒を使った溶接とは異なり溶接したいものの上下から大電流を流し発生した熱で金属を溶かして接合するのでケーブルとコネクターの間に半田や溶接棒といった一切の介在物がないのが特徴です。

ともかくおそろしく抜けが良い音。こもりというものとは全く無縁な音です。

同じスポット溶接でも銀メッキプラグの方が金メッキプラグよりさらに抜けが良い。

■ベルデン 8412 金メッキプラグ
(スポット溶接バージョン)

同じスポット溶接でも金メッキプラグの方が品位が高く中域も厚いが、高音が大人しく中域に音が集まる感じ。とはいえ半田付けとは比べものにならない抜けの良さ。
■モガミ 2534 銀メッキプラグ
(スポット溶接バージョン)

からっと晴れ渡った秋の空のような爽快な音。
これと比べると従来の半田付けをしたケーブルは梅雨のどんよりした空のようなどこかすっきりしない音に感じてしまう。

メーカーも構造も全く異なるのにベルデン8412と似た音がするケーブル。ベルデン8412の高音の強調をなくして重心を下げた感じの音。8412が前に出てくる元気な音なのに対して少し奥で控えめに鳴る。やんちゃで天才肌の8412と優等生で秀才肌の2534といったところか。こんな所にも国民性の違い(8412はアメリカ、2534は日本)は反映されており面白い。

■モガミ 2534 金メッキプラグ
(スポット溶接バージョン)

銀メッキプラグより高音が大人しく中域が厚い。

抜けの良さ=8412銀メッキ>8412金メッキ>2534銀メッキ>2534金メッキ

中域の厚み=2534金メッキ>2534銀メッキ>8412金メッキ>8412銀メッキ

■エビデンス・オーディオ
リリックHG


きわめてフラットな音。カーボンシールド層のおかげか単線のおかげかノイズが他のケーブルより少なく静か。響き少しだけ多くリバーブをかけたような音になる点が好みを分けるかもしれません。

■エビデンス・オーディオ
リリック

リリックHGの弟分。

長所=リリックHGとよく似たフラットで静かな音。

短所=リリックHGよりクリアーさで若干劣る。

■オヤイデ PA-02

PCOOC-A採用のケーブル。

長所=レンジの広さ。

短所=ラインケーブルで使うともの凄くクリアーでなかなか良いのだが、マイクケーブルとしてはレンジが広すぎるのか音がごちゃごちゃして圧迫感がある。

■ザオラ Mシリーズ

純銀線を使ったマイクケーブル。

長所=モンスターケーブルのSTUDIO PRO1000と並ぶ低音の多さ。

短所=高音と低音をめちゃくちゃ強調したドンシャリの音。

■ヒサゴ SS-2310

PCOCCとOFCのハイブリッド無半田ケーブル。

長所=PCOCCと無半田と細いケーブルの三位一体となったピカイチの高音の伸び。

短所=ローカットしたかのようにほとんど聞こえない低音。

カナレ 4E6S

価格も安いのでPA用としては日本で最も使われているケーブルでしょう。

長所=無難でクセのない音。

短所=高音と低音の落ちたレンジの狭い如何にもマイクを通しましたという音。

ブルー Kiwi Cable

マイクロフォンで有名なブルー社のマイクケーブル。

長所=今のところなし。

短所=かなりハイ上がりで全体にノイズっぽい。

ウェスタン・エレクトリック

長所=なめらかでクリアーな音。

短所=中域中心でが高音と低音の伸びが無い。

■モンスターケーブル
STUDIO PRO1000


モンスターケーブルの最上位マイクケーブル。

長所=ものすごい低音の多さ。

短所=低音が出過ぎるせいか高音がこもる。

ベルデン 88760

長所=ラインケーブルとしては現在無敵。

短所=マイクケーブルとして使うには固すぎて取り回しに苦労する。高音が丸い感じで伸びが不足している。

ベルデン 8450

細い単線のケーブル。無半田プラグを使用。

長所=クセのなさ。

短所=特にレンジが狭いわけでもなく、かといって広いわけでもなく、他にこれといって光るところもない普通の音。

8451よりは響きが多い。

ベルデン 8451

細いより線のケーブル。無半田プラグを使用。

長所=クセのなさ。

短所=特にレンジが狭いわけでもなく、かといって広いわけでもなく、他にこれといって光るところもない普通の音。

8450よりは響きが少なめ。
 LINE CABLE

ベルデン 88760

外径は細いが中のケーブルは意外に太いテフロン絶縁のケーブル。

余計な響きが全くといって良い程なく、私が知る限り最もクリアーな音のケーブル。それでいてどこか暖かみも感じさせる音。今のところ世界最強。パーフェクトなケーブルです。

ベルデン 89272

88760より一回り線径が細いテフロン絶縁を採用したケーブル。

88760は余計な響きが全くないのだが、よく似た構造なのに89272は響が多く音がボーっとしてしまう。

ベルデン 83803

導体はAWG12ゲ-ジと極太。88760と材質も構造もほとんど同じで太くなっただけ。電源ケーブルとして使用して素晴らしかったので期待したのだが過ぎたるは及ばざるが如し。太すぎ。太い分確かに低音はあるが、高音の伸びも無くごちゃごちゃとうるさい音。

モニターPC PC-9784 

銀メッキ銅線。

長所=高音の伸びは全ケーブル中最高。

短所=高音は伸びているのだがハイハットなどシャカシャカして耳障り。耳に痛い帯域ではなくもっと上の帯域が強い。スーパーツイターを足したは良いが音量を上げすぎた感じの音。

オヤイデ PA-02

PCOOC-A採用のケーブル。

長所=ともかくクリアー。ウォームな88760とクールなPA-02という違いはあるが音のクリアーさでは88760と双璧をなす。

短所=88760と比較すると響が多い。ただし響の質は滑らかで素晴らしい。

ベルデン 8412
(スポット溶接バージョン)


アナログっぽいと言えば聞こえは良いがドンシャリでどこか懐かしい(古臭い)音。マイクケーブルとして最高だったのだがマイクより周波数分布が広い信号を扱うラインケーブルには向いていないと思います。

モガミ 2534
(スポット溶接バージョン)

これと言って特徴が無い。レンジもあまり広いとは言えずそこそこだし、クリアーさももう少し欲しい。このケーブルもマイクケーブルとしての方が性能が発揮できるように思います。

■エビデンス・オーディオ
リリックHG


マイクケーブルとして使用した時と全く同じ印象。きわめてフラットな音。ノイズが他のケーブルより少なく静か。響き少しだけ多くリバーブをかけたような音になる点が好みを分けるかもしれません。
 INSTRUMENT CABLE

■ベルデン 8412

世界標準と言ってもよいケーブル。
非常にバランスのとれたオールマイティーな音。

■ジョージエルス 155Vintage

プラグとケーブルの結線に半田を使用していないのが特徴です。そのためか鮮度が高い音がします。クッキリとしたクリアーな音です。

■LAVA ELC TWEED

最強にパンチのある音。音が前にかっ飛んでくる。